デザインセンスについて考える


こんにちは
この時期まわりに親知らずを抜く人が多いのは気のせいでしょうか、大堀です。
今回は以前から書きたかったテーマ「デザインセンス」について
考えを書いてみようと思います。
個人的には「センス」という言葉は
時代とともに急速に変化するため体系化されることなく、
「なんだかよくわからないある種の才能」という認識が一般的なよう感じています。
■センスがある人、ない人
まず、センスある、センスない状態について考察します。
デザイナーの端くれなので、ある意味でセンスで生計を立てているわけなんですが、
「センスの有無」はいろいろな分野で使われる言葉です。
「グラフィックセンスがない」「ビジネスセンスがない」「洋服のセンスがない」
でもこれらを仮に知識という言葉に置き換えれば
「グラフィックの知識がない」「ビジネスの知識がない」「洋服の知識がない」
となります。でも根源的にはそういうことだと思っています。
言い換えればセンスある人とはその分野において
1.本流(センスあると思われる状態)を知っている
2.その本流にのっかって実践できる。
両方をできる人だと思っています。
1番を無意識下で行える人もいますが、
普通は1の「本流を知ること」を積極的に行う必要があります。
この1の作業を効率的に行うため、大きく2つ方法があります。
■「解像度を身につける」
ここでいう解像度とは、1インチあたりのピクセル数がどうとかいう意味ではなくて、
同じ絵を見ている人でも「ぼんやり見えている人」と「そうでない人」がいるという意味です。
じつはこれが一番「知識」と関係があります。
これを見て、どこまでの情報を言語化して吸収できるのかで、知識の差が生まれます。
デザイナーレベル0
「あーヴィトンのロゴだかっこいいよなー、なんであんなにかっこよいんだろう」
デザイナーレベル1
「あ、ヴィトンのロゴだ。フォントはサンセリフながらも線の太さがちょうどよいからか、ポップにならずおしゃれな雰囲気があるな。」
デザイナーレベル2
「あ、ヴィトンのロゴだ。フォントはFuturaかな?やはり古代ローマの碑文書体の骨格を元に作られた書体なだけあって、格式ある雰囲気だな。futura=未来という意味も革新性を求められるファッション業界にぴったりだ。字間にも余裕があって品があるな」
※このうんちくは鵜呑みにしないでください。
彼らに高級ブランドロゴの依頼が来た際、アウトプットにどのような差が出るかは明白です。
つまり予備知識の有無で、同じものを見ていても得られる情報量が圧倒的に異なるのです。
解像度を高めるためには「知識」が必要です。
本を読みましょう、こんなのとか。
■インプットが必要な環境に身を置く
生まれつきセンスがあるように思われる人はたくさんいますが、
もっと後天的でインプット量をこなせる環境にいるか否かで決まると思っています。
・センスある人を自然と真似できるような環境にいる
・仕事などでたくさんのインプットが必要な状況にある
自然とインプット量をこなせるような環境にいられることが大切です。
ちなみにインターネットは能動的なアクションを必要とするので、
前述の「自然にインプット」している人を比べると、もっと強いモチベーションが必要です。
なので、そういった環境に身を移すことは立派な努力だと思います。
【まとめ】
センスとは知識と環境に裏打ちされたインプット量の差、
あとは今回は書いていませんがその実践が必要だと思っています。
そしてセンスある人にも2種類います。
・今の本流にのっかる人
・本流の少し先を見据えて、切り開いていく人
クリエイターとして一番簡単なのは「今の本流にのっかったものを作ること」です。
「今時のかっこ良いもの作ってよ」なんていう依頼はイラっとしますが
定期的にインプットを重ねていれば一番簡単だと思います。
という文章を書き終えたところで、twitterで水野学さんがこんな本を出版されることを知りました。
まだ読んでませんが、ここまで書いたので読む前に公開しちゃいます。
というか デザインセンス とか言いながらフォントの話で終わってすみません。笑
それではまた!
///////////////////////////////////
Webサービスの新規立ち上げ、UI/UX改善にお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
また、株式会社DenDesignではサービスデザインに興味があるWebクリエイターを募集しています。求人情報はこちらからご覧ください。
